漢法科学財団は
伊沢凡人
先生を中心に、「漢法」そのものの科学化をめざしている研究財団であり、乱れている薬草療法やその他の現状を是生し より正しく家庭の医療に役立てるために設立された研究財団である。薬害、薬禍を多発させた現在の薬物療法とは異なる薬物療法の模索に取り組み そして、今までの生薬学を発展させた新しい生薬療法学の確立を目指している。 地道で着実な研究テーマであり、財団の主旨に添っての基礎的研究に対して、バックアップすると共に、有意義な古典の復刻・すぐれた新刊書の出版・学術講演会・ 薬用植物観察会・大玉村の薬草園の充実等、活動内容も拡がりつつある。


「漢法と漢方」


漢方だとばかり思っていたが、先生のところは、何故漢法なんですか?」と問われ続けて、既に、長い年月がたつ。その都度、漢方と漢法とは、全くことなることをお答えしてきた。

一般に漢方といわれているものは
正確に言うと夥しい数にのぼる中医学の処方を 製剤化し厚生省の「薬価基準」に載せ、西洋医学の治療用材料として使えるようにしたものである。つまり、対症療法用に使われているということである。そして、それを漢方と呼び、漢方も保険で使えるようになったと言い張っているに過ぎない。
西洋医学的に、つまり対症療法の一材料として使っているのに、そのことにあまり気が付いていないらしい。われわれは西洋医学の薬物療法とは何かについて、長い間問い続けてきた。そして、 それらはすべて対症療法でありその多くは“反”生物的な薬物療法であることを知った。
そして、それと異なる用薬法を突き止めた。それは、排出を軸とした(吐出、排便、排尿、発汗)などの生体が示す対応の仕方に基づいた漢薬の薬物療法である。

西洋医学とは全く違った治し方のあることを知った結果、別の発想に基ずく薬物療法であるので漢“法”とした。(凡人)


講演要旨

            「傷寒論」の観察         伊沢 凡人

(1) 漢法と漢方と漢ポー
(2) 西洋医学(新薬)における用薬の発想
(3)
「傷寒論」解体試論

 

伊沢凡人先生からのお願い!


“薬草療法普及の会”

薬草療法普及の会 会長   伊沢凡人   

                              
薬草療法普及の会は、
我が国の文化遺産とも云うべき、長い歴史に裏ずけられた「生薬」や「薬草」をもう一度見直し、健康に役立てようという趣旨で設立されました。
 
ここ数年来、わが国全体が何となく元気が無くなり、不安なことばかりです。西洋医学主流の世の中ではありますが、せめて既存の医療に頼らない、病気にかからないような、健康作りを実践してみようということです。
 長引く景気の低迷は、財政を圧迫するばかりでなく、私達の生活や、健康面にも暗い影ををとしています。特に、年金や健康保険財政の破綻はますます健康への不安をかりたててます。昨年来医療費の改定にあたって、総理は、三方一両損と言われましたが、本当にそうでしょうか。例えば、サラリーマン本人の場合保険料を天引きされ、その上に自己負担金も、まだ上がったばかりの、2割から、さらに3割になると言う事は一般生活者の一方三両損ではないかと思われます。こうなってきますと、風邪を引いたら病院へ、お腹が痛くなったら診療所へと、簡単には。云えなくなって来たのではないでしょうか。
 今、世界に冠たる長寿は国民皆保健制度や医薬品・医療機器等の進歩が寄与してきたことを否定する事は出来ません。反面、医療費の高騰、医薬品に起因する数々の副作用による悲惨さなども忘れる事は出来ません。
 目を閉じてみれば、最近、規制緩和、国際化などの影響でしょうか、急に欧米から裏付けのはっきりしない、多種多様のハーブサプリメントが輸入されるようになりました。中には欧米では作用が強いために医薬品であったり、セイヨウノコギリソウ(セントジヨーンズ・ワード)のように、治療中の心臓薬等の効果を減じるようなものまであります。一方、東洋では死亡例まで発生し、社会問題化しました中国のやせ薬は健康食品と称していましたが、実は危険のため医薬品でなければ配合できない成分が含有されていました。厚生労働省が公表した製品だけでも約40種類にものぼります。これも、中国イコール漢方イコール安全という、間違った神話からおきたともいえます。漢方薬風に見せかけ、化学薬品等を混入させたものです。一部報道機関でも当初は「漢方薬でやせ薬の○○○は」と報道していましたからなおさらのことです。
 元気を維持するために、病気にならない健康作りを生薬薬草を通して皆さんで実践してみようではありませんか。
本会は健康の情報提供が主ですから、物でのメリットはあまり期待できませんが、ご自分の健康のために一緒に努力しましょう。


本部

東京都中央区日本橋本町4−10−7 5階
         国産生薬株式会社内
TEL:03−3639−9365

事務局長:白井 義数

山形県支部

山形県東置腸郡高富町1707

支部長:菊池 良一

福島県支部

福島県安達郡大玉村玉井字星内70

支部長:武田 孝一

入会のご案内
会員特典
 (1)会誌の発行
   
季刊になりますが、伊沢凡人会長他の健康情報や会員の投稿などによる
   健康法などを記載した会報を発行しております

 (2)講師派遣
   
会員関係の団体、集会などに、講師を派遣する。
     正しい漢方療法、生薬、薬草の活用法

 (3)薬草園などの見学
   
大玉村の薬草園の見学研修会。指導講師の派遣

 (4)著書の割引購入

会費

年額 3000円

納入方法

郵便局振込 薬草療法普及の会

口座番号 00190−2−564371

 


効けば効くほど薬はこわい
伊沢凡人、辰野高司・著<ダイヤモンド社・1600円>


いまの西洋医学は、対症療法というより、対象療法だという。つまり、微生物などやっつける対象を探し出して、抗生物質のような医薬を作り出している。ところがその薬は、人間の身体もやっつけるのだ。

かといって漢方がいいわけでもなく、やはり対象療法が多い。そこで「漢法」だが、これは身体のいろいろな穴(出口)を上手に使って病気を治すものだ。体外に不要物を出す「吐、下、汗」法で、吐く、下す、汗を出すのである。下痢は止めてはいけない、悪いものを出そうとしているからだという。納得できる。

要するに、身体の流れをよくするのであり、「生きている」とは流れている」ことだという。対象療法も救急では必要だが、できる限り生体の流れで治すのがいい。(規)


                   (毎日新聞2002年2月17日東京朝刊から)

 


「伊沢凡人先生の米寿“傷寒論”読破を寿ぐ会」

21世紀は去る9月11日を境に、ただならぬ様相を帯びてきました。そんな折も折、凡人先生には、平成13年12月に、米寿を迎えられ、かつ漢法の原典“傷寒論”の読破もほぼ成された由ですから、以て瞑すべき年となったのではないでしょうか。そこで、平素から聲咳に接しておられる方々にお集まりいただき、お祝いの会が無事、かつ、盛大に催されました。

日時:平成13年12月9日(日)

場所:ホテル「花汀」

発起人代表  平山 謙三
         広川 勝c
         平田  直
         藤本  司